日本には三日坊主という言葉もあるくらいに、決めたことって続けていくのはかんたんじゃないですよね。僕も子供のころから「毎朝ジョギングするぞ」とか「英単語を毎日5個覚えるぞ」とか決めてもなんども投げだしちゃった記憶があります。
というわけで、意志が弱い人の特徴と、じゃあどうすればいいの?ってところをまとめてみたいと思います。
意志が弱い人の特徴
自分に厳しい
意外かもしれませんが、自分に厳しい人は意志が続きにくいことが分かっています。いわゆる完璧主義ってやつですね。
「自分に厳しいことはいいじゃないか!」
と憤慨するかもしれませんが、ちょっと聞いてください。
僕もわりと完璧主義なところがあって、学生のころはテスト期間中に細かなスケジュールを立てるんですけども、一度スケジュールが崩れると
「あー、スケジュールが崩れちゃった。もういっか」
とやる気が激減しちゃうんです。人間なので想定外のことが起こったりして予定が変わるってことはあるもんですが、完璧主義な人は少しのズレも許せないので、計画から少しでも外れてしまうとやめてしまうんですね。
この全部やるか全くやらないか、っていう考え方が意志を続けるのに大敵なんです。
アメリカの心理学の研究でも、
ダイエット中の人に体重計をこっそり細工して、体重が実際より多く表示されるようにしたら、自己嫌悪に陥って、ダイエットを投げだしてやけ食いしちゃったという結果が出ています。それにしても心理学者は意地悪な実験をしますね。。
この一度ダメになったらどうにでもなれっていう心理的な現象は、ダイエット以外にも禁煙、禁酒、SNS中毒、株やFXなどの投資でも見られるものです。
恐怖や不安を感じやすい
別の研究では、ニュースで悲惨な報道を見ると、夜食が増えりやたらと高級品を買ってしまうという結果もあります。また、禁煙ポスターをみると、喫煙時間が増えたという結果もあります。
人の脳は、死を連想するものなどストレスを感じるものに触れると軽いパニックになって、ストレスをやわらげるべく、手っ取り早く快楽を得ようとするワケです。心理学では「恐怖管理理論」などと呼ばれとります。
そこで、甘いスイーツやお酒、買い物などでドーパミンを出しまくってマヒさせようとするんですね。でも、ドーパミンで一時的な快楽は得られても、満足感や幸福感は得られないこともわかっております。
ストレス発散法が間違っている
ストレス発散には人それぞれいろいろあると思いますが、あなたはどんなことをしていますか?ストレス発散で僕たちがふだんしているものが、実は逆効果になっているものがあるんです。
あなたもそれをやっていないかチェックしてみてください。
- 飲酒
- やけ食い
- 喫煙
- テレビゲーム
- SNS
これらをやるとドーパミンがドバドバ出て、一時的に快感が得られます。
ただ、満足感や幸福感は得られないので、そのあと罪悪感や物足りなさを感じて、またそのストレスをやわらげようと同じ行動に走る・・・という悪循環が生まれます。しかも体に悪いものばかりなので健康も損ねちゃいます。
お酒を飲んだり煙草がぜったいダメ!といわけじゃなく、ストレス発散としてやるのが問題ということですね。
決心したことに満足してしまう
一年の目標を立てるとき、
「去年は〇〇がダメだったから今年こそは××しよう」
みたいな決心することありますよね。
でも、これも心理学的にはNGだそうです。
「え?なんでそれがダメなの?」
って思うかもしれませんが、決心すること自体が問題じゃないんです。
トロント大学の心理学者ジャネット・ポリヴィとC・ピーター・ハーマンによると、
僕たちが変わろうと決心するのは、落ち込んだときだといいます。
- 「ああ、ダイエットしようと思ってたのに、こんなに体重が増えてしまった」
- 「TOEICの勉強をしようと思ってたのに、ぜんぜんやってないや」
- 「月に3冊本を読もうと思ってたのに、1冊も読んでいない!」
みたいなかんじですね。
こんなとき、新しい自分になろうと決心するわけです。
- 「割れた腹筋を手に入れて、夏に海でモテまくるぞ」
- 「TOEICで900点取って、海外でバリバリ働くぞ」
- 「読書を極めて、知的な人間になったことを友だちに自慢するぞ」
こんな想像をするとワクワクしてきますよね。
いわゆる引き寄せの法則でも、こんな想像をしてみようと言われたりします。
ただ、これには落とし穴があって、
決心すると一時的な満足感が得られて終わってしまう
ってことが分かっています。決心の内容が非現実的なものほど、達成できなかったときに絶望感や無力感を感じて、さらに自信をなくしてしまい夢に向けて努力をしなくなっちゃうんですね。
意志力を高めるための方法
「じゃあ、意志力を高めるにはどうしたらいいのよ?」
ということで、意志力を高めるのに心理学者が勧めている方法を紹介します。
完璧主義をなくす
計画が崩れたり、うまくいかなったりしたときは、自分をなぐさめると良いと言われています。失敗したときに自分にどんな言葉を投げかけているか考えてみるといいそうです。
「ああ、また失敗しちゃったな、自分はなんて意志が弱い怠け者なんだろう」
と考えるとしたら、
「人間だから、辛くて投げ出したくなっちゃうこともあるよね。そうなっても続けられるようにがんばろう」
みたいなかんじですね。
ポイントは、友達に声をかけるように自分をなぐさめると良いそうな。また、自分を責めるよりもなぐさめた方が責任感が増すともいわれております。
恐怖や不安のネタを遠ざける
悲惨なニュースをなるべく見ずに、音楽を聞いたり、明るいできごとに目を向ける方法です。
とくに今はパンデミック関連のニュースで不安を感じることも多いですが、いくらニュースを見ても事態が良くなるわけじゃないので、自分ができる自衛だけしたらあとは見ない、という気持ちも必要なわけですね。
決意したら少しの悲観を持つ
目標を立てたら終わりじゃなく、悲観も持つと良いと言われとります。
- 「その目標が達成できなかったらどうなるだろう?」
- 「どんなことが起きると達成できないだろうか?」
なんてことを考えてみて、それを対処して乗り越えるイメージを持つと効果的です。
そうすると、具体的な行動が取れるだけじゃなく、悪いことをあらかじめ想定できるので、漠然とした不安もなくなって打ち込めるっていうわけですね。
まとめ
今回は意志が弱い人というテーマでまとめてみました。
今年の目標を立てていたら、参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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