こんにちは。
僕たちは子供の頃から大人から口をすっぱくして、「努力しなさい!」と言われますよね。
発明王トーマス・エジソンが残したとされる「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」という言葉もよく引用されたりします(ただ後で説明しますがこの言葉は誤解されて広まっているとか)。
「努力は報われる」というのは本当?ということについて、今日はまとめてみたいと思います。
僕の新人時代
僕はずっと努力、努力と言われ続けたせいか、今では努力という言葉には、なんとなく嫌悪感というか、聞くとアレルギー反応を起こしちゃいます。それでも、努力を美徳と信じていた頃もありました。
社会人になりたての新人の頃、先輩社員にこんなことを言われたことがありました。
先輩:「やあ、最近調子はどう?」
僕:「はい、頑張ってます!」
先輩:「頑張るのは当たり前だよ」
僕「あ、はい・・・」
この頃、僕は「努力は報われる」と信じて疑わず、頑張る(=努力する)のはカッコイイことで、どんどんアピールしようという思いがあったように思います。
でもビジネスの世界では、結果を出してナンボ。
努力していることをアピールしたところで結果がないと評価されません。
とはいえ先輩社員は入社したての僕がすぐに結果を出すなんて期待していないでしょうから、社会人としての考え方を教えてくれたんでしょうね。今となって分かりますが(笑)
「努力は報われる」の科学的な答え
努力はやっぱり大事だよねーと言っても
「やっぱり最後は才能なんでしょ?」
と思うことも人生一度や二度じゃないはず。
この分野の研究もけっこう進んでおりまして、
最近では、粘り強くやり抜く力は「GRIT」なんて呼ばれたりします。ペンシルバニア大学の心理学教授、アンジェラ・リー・ダックワース教授が作った言葉で、日本でも書籍が有名になりました。
以前、成功する人になるには「成長型マインドセットが大事」っていう記事を書きました。
ダックワース教授によると、この成長型マインドセットも大事だけど、それだけだと不十分だそうな。
彼女は、さまざまな調査の中で、成功を左右する特徴にGRITがあることを見つけました。TEDにも登壇して、GRITの動画の再生回数は2200万回以上になっています。
粘り強く頑張る力をもった人が最終的に成功する、というのはある意味
「そりゃそうだよね」
という結論なんですが・・・。
そういった意味では、「努力は報われる」は事実なのかもしれませんね。ただ、面白いのは同じ努力をした人でも結果に差が出るなんてことありますよね。
同じ疑問を多くの研究者の間でも出て、具体的に何が違うのか?ということが研究されています。
正しい努力とは?
コツコツやり遂げた人でも結果が成功に差がでるのはなぜ?という疑問が他の研究者の間でも出て、アメリカのさまざまな研究機関で、やり抜く力以外に必要なものはなにかについて一つの答えがでました。
それは「やりがい」です。やりがいや情熱を持って努力した人とそうでない人に明らかなパフォーマンスの差が出たそうです。
僕にも経験があるんですが、言われたことを盲目的に必死にやってる時って、ある視点が欠けるんですよね。
「このやり方で本当に良いのか?もっと良いやり方はないのか?」
また、新人の時の僕ではないですが、「努力は報われる」「自分は頑張っている」という思いが強すぎると、それだけで満足しちゃうんですよね。
でも好きなこと、情熱のあることだと「もっと良くやるにはどうしたらいい?」と問い続けて改善していくし、努力しているなんて自覚もなかったりするわけです。
なので、もっと頑張れる。結果として高いパフォーマンスにつながる、ということなんじゃないかなと思います。
今、ここを生きる
ところで、情熱を持って粘り強くやる抜こうとしても思うように行かないこともあるかと思います。
とくに、自分以外も関係するような問題、たとえば会社の事業が上手く行っていないとか仕事の同僚と折り合いが悪いとか、家庭内で問題があったりとか。
そんな時に僕たちは、なんとか周りや環境を変えようとします。
そして、それが上手く行かないとストレスに感じますよね。また、過去の失敗を思い出してクヨクヨしたり、将来起こるかもしれないことに不安になったりもします。
そんな時にヒントになるのがやっぱりマインドフルネスの考え方です。
マインドフルネスは前に記事を書きましたので、こちらも良かったらお読みください。
過去や未来を嘆くんじゃなくて、今起きていることに集中することで幸せを感じやすくなるそうです。また、他人や社会など自分以外のことを変えようと頑張るのもよいんですが、やっぱり限界があるもの。変えられないことにいつまでも悩むと余計なストレスになりますよね。
であれば、他人や環境で変えられるものは変えていくよう働きかけるけども、それ以上は期待しないという考え方も必要なんじゃないかなと思います。
このあたりの考え方は、アドラー心理学の「課題の分離」にも通じる話ですね。
今、ここ、自分にフォーカスして、変えられるものは変えていく。そうでないものは自分自身の態度を変えて柔軟に対応する。
そういった、しなやかさがあるとすごーく生きやすくなると思うんです。
偉そうに言っていますが、僕は仕事やプライベートで上手く行かないと、前まではいつも環境や周りのせいにしてばかりいました。
「自分が上手くいなかないのは周りのせいだ!」
なんて、夜な夜な思いつめて眠れなくなったこともありました。
ただマインドフルネスやアドラー心理学の考え方を知ってからは、だいぶ考え方がやわらかくなって今では夜はぐっすりです(笑)
まとめ
というわけで、今日の話をまとめると
- 「努力は報われる」は本当だった
- でも、情熱ややりがいが成功には不可欠
- 過去や未来、周りの環境に悩むのではなく今、ここ、自分に集中しよう
というお話でした。
ところで、冒頭でお話した、エジソンの名言の
「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」
ですが、エジソンは「99%の努力も1%のひらめきがないとムダになる」というのが本当に言いたかったことだったとも言われています。努力することを美談にして都合良いように使われたという可能性ですね。本当のところは分かりませんが(笑)
このひらめきは才能の一部にも見えますが、最近の研究では、創造性は心の状態とも言われています。つまり、意識的に作っていけるというわけです。この辺りもまた別の機会にまとめてみようと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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