こんにちは。
前にマインドフルネス瞑想ってどんなもの?という記事を書きました。
集中力アップやストレス軽減などいろいろあるっていう話でしたね。
今日はマインドフルネス瞑想のやり方を紹介しますが、なんでもそうですがまずは心得が大事ということで、マインドセットの話です。
出典はマインドフルネスという言葉の生みの親、ジョン・カバットジン教授の「マインドフルネスストレス低減法(北大路書房, 2007年)」です。
マインドフルネス瞑想の7つのマインドセット
カバットジン教授によると、マインドフルネス瞑想のやり方を知る前にマインドセットが大事だといいます。
「え、瞑想にマインドセット?」
武道の前の作法みたいなイメージするかもしれませんけど、そんなにむずかしく考える必要はないです。瞑想する前にいくつかポイントがあるので、紹介しておきます。
評価をくださない
マインドフルネス瞑想をしているといろんな考えが浮かんできます。
「やり方これでいいのかな?」
「本当にこれって意味あるの?」
「退屈だな・・・」
などなど。
これらは、考えを受け入れるのではなく自分で今の自分に評価(良い・悪い)をくだしている状態です。マインドフルネス瞑想のやり方の原則は、「ただ観察する」なので、評価してしまうと受け入れていないということになるんです。
つぎつぎと考えが浮かんでくるのは自然な状態なので、その時には「あ、今〇〇のことを考えてたな」と気づいたり、「私は『××という風に今思っている』」みたいに自分の頭の中をカギ括弧でくくるような感覚が観察の状態です。
ただ、ここら辺は、言葉で説明するより、自分で体験してみないと分かりにくいところもあるので、実際にやってみると少しずつ分かると思います。
忍耐強くやる
忍耐というと、なにか苦しい状態にひたすら耐えるというイメージがありますが、マインドフルネス瞑想の場合、「なにもしないこと」「ただ集中すること」に耐える必要があるんです。
これってやってみると、最初は言葉以上にツライ状態です。
僕たちの脳では、飛行機に例えるとオートパイロット(自動操縦)のように勝手にいろいろなことが次々に生まれてくるので、意識的に一つのことだけに集中するのはツライと感じます。
その時に、ただ集中して観察しようと思うと、効果が出ることを焦ったり気が散ったりしがちなんですが、その心の揺らぎを受け入れることこそ瞑想では大事とカバットジン教授は言います。
初心を忘れない
毎回初めて瞑想をするときの気持ちを持とう、ということですね。なにをするにしても、初めて何かをするとき、たとえば
- はじめて目にするもの(野菜とか果物)を食べるとき
- 会ったことのない人に初めて会うとき
- 目にしたことのない動物や草木を見たとき
こんなとき、僕たちは好奇心や警戒心を持って注意深く観察しますよね。「自分は知っている」と思うと、新たな気づきを得られなくなることがあるので、瞑想でもこの初心(「ビギナーズ・マインド」というそう)を忘れないことが大事ということだそうな。
自分を信じる
自分を信じるというと、ブルース・リーがカンフー映画で言いそうなセリフですが、ここいう自分を信じるというのは、具体的には
自分の感覚を大事にする
ということです。
健康法全般に言えると思うんですが、どんなに科学的に認められていたり、他の人がいいよ、と言っても全ての人に当てはまるモノではないので、最終的には自分の感覚に従うことが大事だよ、という意味ですね。
自分自身の声に耳を傾けるのが瞑想の基本的な考えなので、これは忘れないようにした方がよいでしょう。ただ、その場合でも、我流で突き進むんじゃなく、初心を忘れないようにして、毎回学ぶって気持ちがポイントかと思います。
むやみに努力しない
さっきの忍耐強さと矛盾するようにも聞こえるんですが、ここでの努力というのは別の言いかたをすると
現実を受け入れて、ムリに変えようとしない
くらいにとらえておくと良いと思います。
たとえば、瞑想をしているとき「マインドフルネス瞑想することでメンタルが改善して、もっとすばらしい人間になる」みたいな啓発心があると、「それができていない自分」が目立ってしまってツラくなります。
なので、今ないことに注目するんじゃなくて、今のままの自分をただ観察する感覚です。
受け入れる
いろんな苦しみや悩みをそのまま感じて、評価せず受け入れるっていう状態です。
簡単な例でいうと、同じ姿勢でずっとマインドフルネス瞑想をしていると腕が疲れたり、顔がかゆくなったりします。
そんなときに「疲れ」や「かゆい」という感覚を取り除こうとしないで、そのまま感じて受け入れる状態ですね。自分が感じていることを無視したり気を紛らわせるんじゃなくて、そのまま感じて受け入れる感覚です。
最初はなかなかむずかしいかもしれませんが、これができるようになると、日常生活している中でのさまざまな不快なものも受け入れて共に過ごすという感覚がトレーニングできます。
これは、その不快なものを「好きになろう」とか「見過ごしてやろう」ということじゃなくて、ただありのままに感じるということだそうです。
とらわれない
自分で不快な感覚や感情を持つときに、自分自身でその原因を作っていることがあります。
事実は変えられないんですけど、それをどうやって認知するか、というのは自分が決めていることだったりします。
カバットジン教授はインドでハンターが猿を捕まえる面白い方法を例にあげています。
ハンターはヤシの実に穴を開けて、その中にバナナを入れます。そして木にぶら下げます。
猿がそのバナナを取ろうとして、ヤシに手を入れるんですけど、ヤシの穴はバナナを持ったままだと通りません。
猿はバナナを手放したくないので、ヤシから手を出せず身動きが取れなくなってしまって、ハンターに捕まってしまう、というわけです。これが、ふだん僕たちがとらわれている状態と同じだというんです。すっごく分かりやすいですよね。
この場合、バナナは過去や未来の後悔や不安など、ヤシの実は自分をとらえるワナというかんじですね。
マインドフルネス瞑想によって「今、自分はバナナばかりに気をとらわれて、身動きとれなくなってる」ということに気づこうということですね。
まとめ
今回は瞑想のやり方ということで7つのマインドセットをまとめてみました。僕自身も完全にできているワケじゃないですが、毎回見直していきたいですね。
次回は、具体的な瞑想の方法について、まとめてみたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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