すぐできるネガティブな思考を切り替える方法

思考法

仕事の人間関係や家庭などの悩みで、いやーな考えがずっとそれが頭に残ってしまうことありますよね。今回は、ネガティブな思考をすぐに切り替える方法をまとめてみます。

ネガティブな思考のメカニズム

そもそもなんで僕たちネガティブな思考ばかり頭に残ってしまうのかという話から。

むかし原始の時代に生きていた人間は、天敵から身を守り子孫を残すことが全てでした。おいしそうな木の実を見つけて大喜びしていたら、茂みに隠れていたライオンに気づかずに食べられた、なんてことがあってはなりません。また、仲間外れにされたら食料にありつけないなんてことにもなるので、周りに認めてもらえるかも死活問題です。

なので、常に不安や恐怖を一番に感じるように進化してきたといいます。逆に言うと、生命をおびやかすようなこと以外は気にする必要がなかったんですね。

でも、現代ではさまざまな不安の種であふれかえってます。
学校や仕事のストレスも人間関係や将来の不安から来るものですが、生命に関わることでないとしても僕たちの脳は小さなことでも不安に反応してしまうんです。そのため、ネガティブな思考が繰り返されてしまうんですね。

脳にはDMN(Default Mode Network)という神経ネットワークがあって、ぐるぐる思考やひらめきを司ってるんですが、うつ病になるとこのネットワークが優位になります。不安やイヤな気分を感じているときに働くのですが、このぐるぐる思考が厄介やヤツです。

つまり、はるか昔から進化のプロセスで手に入れた脳が現代に合っていなくて誤作動している状態です。今の僕たちの生活スタイルや働き方は、長い人間の歴史から見ると、本当にまだ始まって間もないので、脳の機能が追い付いていないんです。

ネガティブな思考はなぜ問題なのか

そんなわけで、僕たちのネガティブな思考になりやすい脳の働きと現代の生活スタイルと合っていないといろいろ問題が起きてきます。

ずっとイヤなことや不安が頭の中でDMNでグルグルすることを心理学的に「反すう」と言いますが、これに囚われると新しい気づきを得たり行動が起こせなくなります。

本当は人間の不安は次の行動を起こして身を守るためのものなんですが、同じ思考に囚われて行動を起こせなくと問題が解決できないどころが、最終的には命を絶ってしまう、なんてことも。

成功している人や人を率いて結果を出しているリーダーの多くは、自分自身を知る力が高いと言われています。これは反すうに陥らず、次になにをすべきかを考えられるからなんですね。

というわけで、ネガティブな思考が成功や人生を豊かにすることから遠ざけてしまっているところに問題があります。

すぐできるネガティブな思考を切り替える方法

そんなこと言っても、なかなかネガティブな思考を切り替えられない、ということもあります。

というわけで、心理学的に認められたネガティブな思考な思考をすぐに切り替えられる簡単な方法を紹介します。

「なぜ」で考えるのをやめる

僕たちはネガティブな思考が起きると、「なぜ」と考えがちです。

「なぜ失敗したのか」「なぜ自分はこんなに辛いのか」「なぜ自分の人生はダメなのか」などなど。

「なぜ」という問いは自責の念を強めて、問題点があいまいになってしまうと言われています。
そうすると解決に目が行かなくなり、反すうに陥ってしまいます。

ここで使えるのが、「なぜ」ではなく「なにが」という問いです。

「なぜ失敗したのか」ではなく「自分や周りのなにがそうさせたのか」
「なぜ自分はこんなにツライのか」ではなく「今自分には何が起きている?」
「なぜ自分の人生はダメなのか」ではなく「自分には何ができる?」

と考えると問題点や解決の糸口が見えるため有効とされています。

リフレーミング

リフレーミングとは、自分自身の状況、考え、ふるまいを別の角度から見れないか考えてみるための手法です。

たとえば、仕事で失敗をしてしまった、というとき。

「自分はなんてダメなやつなんだ」と考えがちです。
リフレーミングを使うと、自分自身の置かれた状況を客観的にとらえて、別の視点や解決策に目を向けることができます。

たとえば、混んだ電車や駅ですれ違う人にぶつかられてイラっとしたとき。

「なんだよ」と毒づきたくなるものですが、
「きっとあの人は会社で上司に叱られたか、家で家族ととうまく行っていないかわいそうな人なんだな」
と考えてみます。

大事なことは、事実かどうかじゃないんです。
別の視点で考えてみるということがポイントです。なので、別にこじつけでも大丈夫です。

一時停止

反すうを防ぐ方法として、自分がなにか悩んでいるとおもったら、物理的にそこから離れる方法です。シンプルですが強力です。

たとえば、掃除をする、腕立て伏せしたりスクワットなど体を動かす、スマホで5分間パズルゲームをするなど。
現実逃避のようにも見えますが、時間をとってまた問題と向き合うことで、より冷静で客観的に解決策を考えることができるようになります。

思考停止

一時停止と似ていますが、こちらは本当に思考をその場で止める方法です。

なにかネガティブな思考が頭に浮かんだら、心の中で「ストップ!」と叫びます。止まれのマークを頭に浮かべるのもアリです。

まとめ

ネガティブな思考は人類の長い進化の中で生きるために身に着けたものというお話でした。

現代では、その機能が誤作動してしまっていろいろな問題が起きています。ここで紹介した方法は、手っ取り早くネガティブな思考を切り替える方法でしたが、他にも瞑想をするなどさまざまな効果的な方法が研究されています。そのことについては、また別の記事でまとめたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

だいがだいが

だいが

米国催眠士協会認定(NGH)ヒプノセラピスト。 あがり症克服や目標達成サポートをメインに活動中。最新の脳科学や心理学の知見をもとに、問題解決アプローチを行なっている。

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